画情報】
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https://kifulog.shogi.or.jp/oui/2025/07/post-d8c8.html *【
封じ手は△5四歩】
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https://kifulog.shogi.or.jp/oui/2025/07/post-c39f.html *【
封じ手開封】
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https://kifulog.shogi.or.jp/oui/2025/07/post-91fc.html 77手 4六銀(55) ( 0:00/03:54:00)*藤井はすぐに▲4六銀と引く。▲6六銀と比べて△6五桂のときに▲6六歩と突く手が可能なほか、▲3六歩と突いた際に攻めで働く。▲4六桂が打てなくなったということはあるが、▲2六桂は残るのでその点は気にならないか。
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*※局後の感想※
*本譜は△5一玉だったが藤井は△4四歩を気にしていた。以下▲同歩△3三桂▲3六歩△4四金のあと、△5五金とぶつけて▲同銀直△同歩となると△4三角が金取りになる。
*「△4四歩もありましたかね」(永瀬)
*「でも、4六の銀も堅いですか」(藤井)
78手 5一玉(42) ( 8:00/03:32:00)*元の位置に玉を戻した。飛車に活を入れる手で攻めを主眼としている。控室では「何故か喜んでという言葉が自然とついちゃうけど」の言葉とともに▲9五歩が示される。玉が戦場に近づいてきてくれてありがたいというニュアンスで、船江七段は60手目の△4二玉に代えて△2二玉が本線予想だったことを述べる。継ぎ盤では検討が開始され、現局面から▲9五歩△4四歩▲同歩△3三桂が並ぶと、先手側に座る船江七段から犠打気味の▲4三桂が放たれる。それを見た後手側の福崎九段は「嫌な人」と、女性言葉を真似て不機嫌になってみせる。ただし以下△4二玉で先手思わしくないことが分かると、元気になった。
*「△5一玉は一晩考えてきた手でしょうね。ここで▲9五歩だとパタパタ進むかと思いますが、それ以外の手だと永瀬九段は考えるように思います。後手は玉の安住の地がなく、まとめるのが難しい将棋の印象はありますね」(船江七段)
*藤井が25分ほど考えている。永瀬が席を外す間、脇息越しに扇子を鳴らしていた。控室では先手の指しやすさが示されることが多くなってきており、船江七段は▲9五歩から香を入手した際の価値の高さに言及した。
*10時、2日目午前のおやつが用意された。藤井は「マンゴーショート、パインジュース」。永瀬は「マンゴーショート、マンゴージュース、パインジュース」。
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*【2日目午前のおやつ】
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https://kifulog.shogi.or.jp/oui/2025/07/post-ee89.html *
*※局後の感想※
*本譜の▲9五歩に代えて▲3六歩は、△4四歩▲3五歩△2五金が永瀬の予定。
*「香を取れていないのでちょっと変ですか」(藤井)
79手 9五歩(96) (55:00/04:49:00)*55分の長考で香取りに歩を突き出した。△4四歩▲同歩△3三桂には(1)▲3六歩が銀の進出路を作って自然な対応。そこで△6五桂が強敵と見れば、(2)▲7三銀成を選択することになりそうで、ひょっとするとこの▲9五歩で先に▲7三銀成もあるかと話されていた。ただ、▲7三銀成△同金▲9五歩は先に銀を渡して香を取りにいく順でかなり指しにくく、本譜が自然と言われていた。
*永瀬が30分ほど考えている。ここで△6五桂を先にし、▲9四歩△4四歩▲同歩△3三桂とするのは▲4七香がピッタリ。ただ、玉を引いた以上4筋から攻めていかなければ、変調を感じる。
*10時40分、雨は上がり、青空が広がり出している。
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*【観戦記】
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https://kifulog.shogi.or.jp/oui/2025/07/post-9fb0.html 80手 4四歩(43) (42:00/04:14:00)*42分の長考で4筋を突き出す。永瀬の反撃が始まった。
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*【反撃開始】
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https://kifulog.shogi.or.jp/oui/2025/07/post-5e45.html 81手 同 歩(45) ( 0:00/04:49:00)*放置は△4五歩が厳しかった。すぐに▲4四同歩と応じる。△4五歩には▲同銀左△同金▲同銀と自然に応じてよさそうだ。以下△3三桂には▲4三桂△4二玉の交換を入れて▲3四銀と出れば、△同角がない。
82手 3三桂(21) (11:00/04:25:00)*桂を跳ねて力をためる。次の△4五歩や△4四飛を厳しく見た。(1)▲9四歩△4五歩▲5五桂△同歩▲同銀右の進行はどちらが指せているか。駒割りは▲銀香△角桂で後手駒得だが歩切れで、5五の銀の存在も大きい。(2)▲3六歩には△6五桂でさらに力をためておく。▲7三銀成から逃れておくのも大きい。(3)▲7三銀成△同金の交換を入れておいて▲3六歩が有力のようで、△6五桂を防ぎながら銀をさばけるのを大きく見ている。
83手 9四歩(95) (33:00/05:22:00)*堂々と▲9四歩と香を取る。△4五歩を恐れない強手で、藤井は攻め合いの方針を見せた。△4五歩のときの手はもう決めているはずで、前述した▲5五桂のほか、▲3五銀や▲7三銀成、▲5三香や▲4三香のような手も映る。
84手 4五歩打 ( 5:00/04:30:00)*「どうするんでしょうね。手が広いです」(船江七段)
85手 5五桂打 ( 5:00/05:27:00)*歩頭に桂を打ち込むと、藤井は足早に部屋を出ていった。
*「桂でしたか。いちばんやってみたい手かなという印象ではありました」(船江七段)
*(1)△5五同歩▲同銀右のほかに、(2)△4四飛▲6三桂成の順もあるようで、そこで△同金か△6三同角か、悩ましいようだ。
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*【強烈な歩頭桂】
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https://kifulog.shogi.or.jp/oui/2025/07/post-8346.html *
*※局後の感想※
*本譜の△4四飛に代えて(1)△5五同歩は▲同銀から▲5四香。ほかに△4四金は、▲4二歩が厳しい。
86手 4四飛(41) (16:00/04:46:00)*銀を取るのではなく、飛車で歩を取り払った。△4六歩は▲6三桂成や▲4三歩成などで攻められて厳しかったのかもしれない。
87手 6三桂成(55) ( 1:00/05:28:00)*銀を取る。△6三同金や△6三同角に勢い重視なら▲5五銀右だ。
88手 同 角(52) ( 3:00/04:49:00)*角で取り払う。金は低い位置でキープして玉の守りに専念させた。ただし6四の地点への利きがなく、▲5五銀右を