7三桂成とすれば、△6五桂に▲6六玉と上がったときに詰みを逃れている。
*福間が手を止めている。▲7五桂はいい粘りのようだ。飯塚八段は「△7五同歩と桂を取るのは▲7三桂成で先手玉が詰まず、はっきりしないように見えます。ですので後手は△7二銀と受けて▲7一飛成にうまい
詰めろを掛けて勝ちを目指すことになるかもしれません。後手が勝ちになっているはずですが、△4六歩が
詰めろかどうかわからず、まだ難しいと思います」という。
116手 7二銀打 (13:55/03:44:56)*福間の指し手は△7二銀。13分の考慮で指された。飯塚八段が解説した受けの銀である。
117手 7一飛成(81) ( 0:00/04:00:00)*渡部は飛車を逃げながら竜を作る。しかし、後手玉が
詰めろにはなっていないようだ。
118手 5九飛打 ( 1:20/03:46:16)*福間は
王手で飛車を打つ。▲5八銀左とされたときに後続の寄せがあるかどうか。
119手 5八銀(67) ( 0:00/04:00:00)*代えて▲5八銀右は△4六角打が痛打になる。
*後手は△4六歩が厳しいかもしれない。▲7三桂成は後手玉が
詰めろになっていないため、△4七歩成▲同金△6九銀で後手の勝ち筋になる。「△4六桂があるかもしれません。▲4六同銀は△同角▲同玉△5八飛成で、後手は角を渡しても詰みませんので」と飯塚八段。
120手 同 飛成(59) ( 4:01/03:50:17)*福間はいきなり飛車を切った。
121手 同 銀(47) ( 0:00/04:00:00)*後手玉は飛車を渡しても詰まないということのようだ。鋭い寄せを目指す。
122手 4六角打 ( 2:05/03:52:22)*△4六角打と角を重ね打って先手玉を仕留めにいく。
123手 6七玉(57) ( 0:00/04:00:00)124手 6六歩打 ( 0:15/03:52:37)125手 同 玉(67) ( 0:00/04:00:00)*「△5五銀と打って▲同歩△同角上▲5六玉△6四桂▲4七玉△3七金▲同金△同角成から先手玉が詰みますね」と飯塚八段。
126手 5五銀打 ( 0:27/03:53:04)*この銀が決め手になったようだ。後手玉は詰みがないため、
詰めろで迫ればいい。
127手 7七玉(66) ( 0:00/04:00:00)*玉を7七に逃げた。△8六金は▲6七玉で
打ち歩詰めに。渡部も最後まで妖しく粘る。
128手 6六桂打 ( 1:55/03:54:59)*福間の指し手は△6六桂。△7八桂成以下の
詰めろで迫る。後手玉は7三角、7二銀の守備が強く、焦らずに攻めればいい。
*この局面で渡部が投了した。終局時刻は18時6分。消費時間は、▲渡部4時間0分、△福間3時間54分。第1局は福間が制して、シリーズ成績を1勝0敗とした。第2局は7月23日(水)に福岡県福岡市「ホテルオークラ福岡」で行われる。
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*【終局直後】
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https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2025/07/post-bb10.html *
*【解説会で振り返る】
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https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2025/07/post-b4ad.html *
*【
感想戦】
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https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2025/07/post-10da.html *
*※局後の感想※
*渡部は「竜を2筋方面に追い込んで押さえつけてから攻める方針でしたが、本譜は竜で桂を取りきられてしまって。だとすれば竜を作らせたのがまずかったことになりますね」と反省する。先手は後手に竜を活用されてしまったのが誤算だった。先手は
中住まい玉を生かすべく飛車を相手の玉頭に転回して攻めたものの、終始歩が足りない状況が響いた。本局は福間の緩急自在な指し回しが光った。
129手 投了 ( 0:00/04:00:00)まで128手で後手の勝ち